アメリカン・スナイパー(吹替版)
米軍史上最多、160人を狙撃したひとりの優しい父親。観る者の心を撃ち抜く、衝撃の実話。 国を愛し、家族を愛し、戦場を愛した男――。描かれるのは伝説のスナイパー、クリス・カイルの半生。 Rating R15+ (C) 2014 Village Roadshow Films (BVI) Limited, Warner Bros. Entertainment Inc. And Ratpac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.
今回は、執筆のための時間が十分にないので、印象を書き留めた箇条書き形式でお送りします。
- 主人公の父が言う「羊」「狼」「羊の番犬」という喩えが面白かった。
- 最高のスナイパーは狩猟者がなる。シモ・ヘイヘも猟師だったし。
- 9.11で変わったアメリカ。
- 構造としては、ベトナム戦争とさして変わっていない。違いは、実際にアメリカ本土が攻撃を受けたこと。蝗に襲われた国から、蝗の大群は羽音を立て飛び立っていく。
- ラブストーリーは物語の冒頭から始まっていた。メインプロットなんだろう。むしろ戦闘のほうがサブプロットかもしれない。
- この戦場において狙撃兵とは守護者的存在なのか。
- 通常の投入方法とSEALsのそれの違いがわからなかった。まあ、どうでもいいが。
- 衛星携帯電話がつながる戦場。家族との通話時に始まる戦闘。これは恐ろしい。
- 敵方のドリラー、ブッチャーが怖い。実在の人物なのか?
- 妊婦がエロくて、一種のフェチ映画ではないかと思った。
- 戦場に心を奪われてるアメリカン・スナイパー。PTSDの弟。
- ナイトビジョンのつくヘルメット。被弾したときに命を守ってくれる装備としてはぜんんぜんダメだろうけれども、そういう実用性はあるんだね。
- アメリカ人は現地からまったく歓迎されていない。自分たちの価値だけで戦っているから。
- 主人公もモーターの音に敏感になったりして、病んでる感ある。
- ノンフィクションかといえば、そうではないだろうと思う。かなり脚色されている。モデルにされた人、怒ってない? 監督を訴えたりしない?
- 奥さんが妙に哲学的なことを言うんだな。そういう「お便利キャラ」にされてる??
- ハンビィ と TOYOTA しかいない世界なのかな、ここは。少なくとも、敵方のピックアップトラックはTOYOTA ばかり。スポンサー企業ではないかと疑うほどだ。
- 戦闘に巻き込まれたのではなく、わざわざ戦場に行き、死んでいくというのは不思議なものだ。死にたがりのようにも見えてしまう。明日、自分の街が戦場になるのを避けるためであっても。明日、自分の家が燃やされ、自分の家族が殺されるのを避けるためだとしても。オンラインゲームにログインして戦い、ログアウトしてリアルな人生を楽しむみたいな感が少しある。
- 救出劇は好きだ。救出劇には正義を感じる。小さな正義だ。正義ってのは小さければ小さいほどいい。
- 物語は唐突に終わる。別のエンディングがあったはずなんだけど、スポンサーの都合で打ち切りエンドを迎えたテレビドラマのように。クリント・イーストウッド監督め、やりやがったな(褒め言葉)。